注射のまえに
パリンジック®で自己注射を行う前に注意することについて説明しています
投与頻度と投与量
パリンジック®は、副作用を減らすために、少しづつ注射する量を増やしていきます。注射する量や次の増量までの期間は患者さんによって
異なりますので、医師に指示された投与頻度と投与量を必ず守ってください。
下の表のように「週1回2.5mg」から開始して「1日1回20mg」まで段階的に増量していくことが一般的ですが、この限りではありません。
医師は診察の際にあなたの血液中のフェニルアラニン濃度を確認し、投与頻度や投与量を変更することがあります。
1日1回20mgまでの漸増法
用量・投与頻度 | 投与期間 |
---|---|
2.5mgを週1回投与 | 4週間以上 |
2.5mgを週2回投与 | 1週間以上 |
10mgを週1回投与 | 1週間以上 |
10mgを週2回投与 | 1週間以上 |
10mgを週4回投与 | 1週間以上 |
10mgを1日1回投与 | 1週間以上 |
20mgを1日1回投与に増量
また、1日1回20mgを一定の期間投与しても効果がない場合に、医師が判断して、40mgまたは60mgに段階的に増量することがあります。
自己判断で増量することはできません。
- 診察のあとは、カレンダーや手帳へ投与日と投与量を書いて確認しましょう。
シリンジを常温に戻す
- 医師から指示された投与量に必要なシリンジを冷蔵庫から取り出してください。
- 外箱に入ったままのシリンジを、小児やペットの手の届かない室温の場所に30分以上置き、常温(15~25℃)に戻します。
- シリンジは必ず室温で自然に常温に戻しましょう。電子レンジで温めたり、お湯に入れたりしないでください。
- パリンジック®を冷たいまま注射すると、注射部位に不快感を生じることがあります。
注射に必要なもの
医療機関では、パリンジック®と一緒に以下のものをお渡しします。安定した清潔なテーブルに専用マットを置き、その上に並べて確認しましょう。
エピペン®注射液0.15mg /0.3mg
アナフィラキシーが起きた際に打つ、緊急用の注射剤です。
エピペン®についてはこちらのページをお読みください。
エピペン®は、パリンジック®と一緒に処方されます。
アナフィラキシーの発現に備え、常に持ち歩くようにしてください。
パリンジック®の注射やその準備の前には
せっけんで手を洗いましょう。
注射する部位
注射のまえに、注射する部位を決めます。
- パリンジック®は上図のような部位に打つことができますが、実際にどこへ打つかは主治医または看護師とご相談ください。
- 太ももの場合 : 前面中央に打ちます。 腹部の場合 : へそを中心とした半径5cmの範囲は避けてください。ご家族が注射を行う場合は、おしりの上部と腕の上部に打ってもよいでしょう。
- 注射を2回以上行う場合は、注射のたびに注射部位を変更してください。同じ部位で行う場合は、前回注射した場所から少なくとも5cm以上離します。
- 傷や発疹があるところ、赤くなったり硬くなったりしているところには、注射しないでください。